2016年4月7日木曜日

本 職業としての風俗嬢 20160407

最近おもしろかった本です。


職業としての風俗嬢 (宝島社新書)
 

著者の勅使河原守(てしがわらまもる)さんは自らが売上10億円のデリヘルを経営しており、風俗店経営のコンサルもしています。

そんなデリヘルオーナーが何を書いたか。

面白かったトピックをひとつご紹介します。

・日本の性風俗に関し、遊郭からソープ、デリヘル等多岐に渡るようになるまでの歴史

日本には様々な趣味趣向を凝らした風俗店が存在しますが、その理由は日本人の多数か無宗教であることで説明しています。

キリスト教とイスラム教の信者は、世界の人口の32%、23%程度を占めますが、両者ともに婚外での性行為を禁じています。

信者は、宗教により禁じられているため、性風俗の利用に後ろめたい気持ちがあります。

他方、日本は無宗教の方が多く、性風俗利用(婚外性行為)の抑止力となるのは倫理、道徳、モラル等の明文化されていないルールになります。

特に未婚orパートナーなしの男性には抑止力は働きにくく、後ろめたいと感じることも稀でしょう。すると、日常に性風俗が存在することとなり、そこに趣味趣向が入ってくるのだそうです。

他にも、
『風俗嬢が税金を納めないのは国税と警察の不仲が原因』
『売春は違法なはずなのになぜつかまらないのか』
『風俗嬢インタビュー、勝ち組と負け組の違い』
『歌舞伎町浄化作戦によるデリヘルの増加』など、知らない世界が多くありました。

また、下記のようなおもしろい学びもありました。

①勝ち組風俗嬢(高級エステ)は、お客さん(経営層)と話題を合わせるために大手全国紙を全部読んで勉強しているそうです。

-回春エステで政治の話をしているとは思いもしませんでした。

②勝ち組SM嬢は集客をするためにフェイスブック、ツイッター、ブログ(プレイの記録。フォトショで加工した写真つき。記事に載った客は喜び、記事を見た別の客はうらやましくて来店するそう。)を駆使したりしているようです。

-自身で広告宣伝までなさっている職人SM嬢です。『ブログを書くまでが仕事』とおっしゃっていました。


風俗の世界もしかり、目標と手段をきちんと考えて行動している人はうまくいくのだと改めて考えました。

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